就職活動とは何か

主に就活の報告

面接

ある企業の面接に行ってきた。

面接の前日に履歴書を書き、自己PRや志望動機の暗記も曖昧だった。

 会場には30分前に到着してしまった。目的の建物は予想していたよりもはるかに低く、指先で押すと崩れそうな印象を受けた。近くにカフェどころかコンビニもなかったので、廃棄ガスが待っている街をゆっくり歩き回り時間を潰すしかなかった。目に入っろうとする汗を何度も拭った。

 15分前に会社に入るのが理想らしいが、私は20分前には扉を開けていた。自動で開くドアではなかったので、自分で取っ手を引いた。見た目よりも重かった。

 照明が暗い玄関。入ってすぐのところに薄汚れた白い電話があり、面接にお越しの方は〇〇〇番にお電話ください、と記してある紙が壁に貼ってあった。私はその通りにすると、階段を上がってきてください、と細い声が言った。

 螺旋階段をのぼると40代の男性が立っていた。羊のような眼をしていた。私はその男性に軽い自己紹介をすると、こちらにどうぞ、と言い私を奥に案内した。すごく重い靴を履いているかのように、とてもゆっくり歩いていた。

 ニスを塗りすぎた応接間で焦げ茶色のソファに座った。社訓、陶器が目立っていた。

 10分してキャリーバックを引いた女性が入ってきた。腕相撲が得意そうだ。その女性は大きいお尻を私に向け大きいバッグをかき回し、中から会社の資料を出した。私に対面する場所にあるソファに腰かけ、それに目を通していた。

 少しして小柄な女の子が入ってきた。スーツと赤い口紅が似合っていた。音も立てずに腕相撲の左側に座った。膝小僧が白い。

 予定の時間から五分過ぎるとさっきの男性が我々を呼んだ。

 部屋にはゴルフとお金が好きそうな50代の男性がいた。にこりと笑って私に会釈した。

 奥から小柄、私、腕相撲の順で、柔らかい椅子に座った。

 50分の面接の中で私が覚えているのは、途中から面接官が目を合わせなくなったということだけだった。

 部屋から退出するとき、私は笑顔を作り頭を30度下げてお礼を言った。自分が負けてはいないと確信した。

 帰りに松屋へ寄り、紅ショウガを大量にのせネギ塩牛丼を食べた。塩気が強かった。

 

八月十一日に校正